2023.01.08 08:37
【動画】野良猫の不妊・去勢へ手術車稼働 四万十市の獣医師、動物病院ない地域に出張
「手術自体は雄で5分、雌で10~20分ほどでできる」と説明する獣医師の尾首陽子さん(写真はいずれも四万十市具同田黒1丁目)
高知市出身の尾首さん。北海道の酪農学園大学を卒業後、道内をはじめ県外の動物病院で、犬と猫を専門に診療してきた。2020年に家族でUターンし、四万十市に移住。往診専門の動物病院を開設した。
近隣市町村への往診などを通じ、野良猫の多さを実感。不妊・去勢手術を施し元の場所へ返すTNR活動に励むボランティアとも知り合った。近くの病院で手術の予約が取れず高知市まで行く人がいることを知り、「ボランティアの負担が大きすぎる」と思っていたという。
昨年8月、岐阜県の獣医師が運用する移動手術車を見た尾首さん。車内に麻酔から手術、ワクチンなどの投与までできる環境が整っていた。「これがあれば便利だ」と、すぐに自身もワゴン車の改装を業者に依頼し、11月に幡多地域で出張手術を始めた。
猫の不妊・去勢手術ができる移動手術車
「野良猫が多いと、猫は病気になるし、人間にも臭いやふん尿の困りごとが出てくる」と尾首さん。今後はペットへの施術も視野に入れており、「不妊去勢手術の需要はあるので、移動手術車がこれから増えてほしい」と期待していた。問い合わせはメール(nsc_kochi@nicox.jp)で。(河本真澄)