2022.12.29 15:53
デフレ脱却「日銀に責任」 黒田氏、旧体制を痛烈批判
大規模な金融緩和の修正を決め、記者会見する日銀の黒田東彦総裁=20日、東京都中央区の日銀本店
日銀の黒田東彦総裁が財務省を退官してアジア開発銀行(ADB)総裁を務めていた2007年、同省の聞き取り調査に応じ「根底的にデフレ、インフレは日銀の責任」と持論を語っていたことが29日分かった。00年に政府の反対を押し切ってゼロ金利政策を解除するなどした速水優総裁時代の政策運営には「ことごとく反対だった」と述べ、旧体制を痛烈に批判。当時、財務省幹部として日銀に対し、デフレと円高の悪循環を止めるための金融緩和を強く要求していたと明かした。
聞き取り調査は、財務省が財政史を編さんする一環で実施。共同通信の情報公開請求に対して記録が開示された。