2022.12.29 08:00
小社会 畏怖の念
1989年の没後刊行された著書「ガラスの地球を救え」にそうある。手塚さんは森林の消滅やチェルノブイリ原発事故を憂慮。「自然への畏怖をなくし、傲慢(ごうまん)になった人類には必ずしっぺ返しがくると思います」
畏怖とは、おそれおののくこと。神や大自然の営みを敬う感情も入ってこよう。あるいは古来、人々が目に見えない邪気や突然の災害に鬼や妖怪の姿形を与えたように、人智を超えた自然現象に対する語感もありそうだ。
この「強い畏怖の念」は少々気になった。報道の萎縮を招く懸念も拭えない特定秘密保護法。元海将でかつて上司だったOBにそんな畏れがあり、「特定秘密」を漏らしたとして海上自衛隊幹部が初めて摘発された。
実績を残した先輩への敬意は分からなくもない。ただ、法を犯すほどの畏怖とは何だろう。先ごろ初公判があった東京五輪を巡る汚職事件もどこか似ている。スポーツ国際大会の開催に力を持つ電通の元専務は、現役の関係者にとって「アンタッチャブルな存在」と報じられた。
組織に対して人智を超えた神や妖怪を存在させては何かを間違うのだろう。年の瀬、そんなニュースが続く。
12月29日のこよみ。
旧暦の12月7日に当たります。ひのえ たつ 八白 赤口。
日の出は7時09分、日の入りは17時06分。
月の出は11時41分、月の入りは23時40分、月齢は5.7です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時08分、潮位23センチと、16時56分、潮位76センチです。
満潮は10時59分、潮位150センチと、22時28分、潮位134センチです。
12月30日のこよみ。
旧暦の12月8日に当たります。ひのと み 七赤 先勝。
日の出は7時09分、日の入りは17時07分。
月の出は12時09分、月齢は6.7です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時59分、潮位44センチと、18時12分、潮位69センチです。
満潮は11時48分、潮位145センチと、23時52分、潮位122センチです。