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2022.12.28 08:49

高知市土佐山「ゴトゴト石」にしめ縄 住民有志「受験シーズン前に復旧を」  

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傾いて動かなくなったゴトゴト石に巻かれた新しいしめ縄(高知市土佐山桑尾)

傾いて動かなくなったゴトゴト石に巻かれた新しいしめ縄(高知市土佐山桑尾)

 工具を使った悪質ないたずらで動かなくなった高知市土佐山桑尾の「ゴトゴト石」に、住民有志が年末恒例のしめ縄を施した。受験の願掛けなどで多くの人が訪れる名物スポット。心ない行為は地区内外で反響を呼んでおり、住民らは「こんな形で大切な場所を壊されるのはたまらない」と復旧を目指すという。

 ゴトゴト石は神社敷地にある直径2メートルほどの岩。崖の角にあり、人が押すとグラグラ動くが決して落ちない。半世紀以上前から住民がしめ縄を掛けて守っており、合格祈願などで訪れる人は県内外に広がる。

 ところが11月28日、何者かがジャッキなどの工具を使って位置をずらし、岩が動かなくなっているのが見つかった。案内看板などを整備してきた住民に怒りと落胆が広がり、対応を検討した結果、多くが元通り「動く状態」に戻すことを望んだという。

 同地区は被害を確認するため、11月27日以前のいつまで石が正常に動いていたかの情報を集めている。

 住民有志は今月25日に新しいしめ縄を作り、動かなくなった石に巻いた。参加した鎌倉伯裕(のりひろ)さん(81)は石の周辺で遊んで育ったといい、「4世代以上前から大切にしてきた場所。なぜこんなことをするのか悔しい」と怒りが収まらない様子。

 佐藤嘉一地区長(69)によると、本紙などの報道を見た地区出身者や県外の造園技術者から復旧支援の申し出があるという。ワイヤや滑車で引っ張って戻す方法や、専門業者に依頼するなどの検討を急いでおり、受験シーズンも考慮して「年明けにも復旧に着手したい」としている。(八田大輔)

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