2022.12.15 08:36
窪川でワカサギ釣り場!共食いにも負けず準備、住民有志が奮闘 あす12/16オープン―魚信 はっぴぃ魚ッチ
13センチほどに育ったワカサギ。“大物”の引きを味わえる(四万十町峰ノ上)
森に囲まれた池でワカサギと遊ぼう―。
四万十町峰ノ上にある農業用ため池で、住民有志がワカサギ釣り場をつくろうと奮闘している。
ワカサギ釣り場づくりに取り組む岡本善吉さん
大工や林業といった皆の職業技術を生かし、池の周りのヒノキをほどよく伐採。水面に桟橋をこしらえ、トイレや休憩用のベンチも据えた。
「きたきた!」
翌年の冬、家族連れが試し釣りに訪れた。のどかで幸せな光景だったが…。
本格オープンを前に、県須崎土木事務所から「待った」がかかった。池は災害防止が目的で、桟橋などの設置は原則禁止とのこと。しかしここで、熱意ある取り組みを応援する四万十町が間に入る。県と協議して利用条件を定め、毎年、県に許可申請することで望みをつないだのだ。
21年。あらためて卵を放ち、満を持して釣り客を迎えようとした。しかし今度は、卵からかえったはずの若魚がいない。「豪雨で流れたか」と落胆し、釣り客の受け入れを見送った。
4年目の今年。豪雨はなかった。ところがまた若魚が少ない。釣れるのは13センチほどの大物ばかりで、今年生まれではないような…。
岡本さんが調べると、ワカサギは共食いすることが分かった。「驚いた。ということは、生まれた魚は食べられて、いま釣れゆうがは4年魚?」
手探りで続く挑戦―。岡本さんは「凝り性やから、なんでもとことん。来年は北海道からたくさん卵を取り寄せ、別の水槽で共食いされない大きさに育ててから放したい」と話す。
住民が桟橋などを整備した池
協力金として大人2500円、子ども2千円。釣り道具や氷などをそろえ、手ぶらで楽しめる。仕掛けと餌は1セット500円。事前予約制(090・3783・6824)で、1人上限30匹。(本紙・ハチ)