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2022.12.10 08:35

「豊ノ島杯」3年ぶり開催へ 井筒親方「相撲を身近に」 12/18高知県宿毛市相撲場

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2011年10月に行われた第1回豊ノ島杯。「僅差の相撲で楽しさや面白さが伝わるように」と未経験者のみを対象にした(宿毛市和田)

2011年10月に行われた第1回豊ノ島杯。「僅差の相撲で楽しさや面白さが伝わるように」と未経験者のみを対象にした(宿毛市和田)

 2011年から宿毛市で開かれてきた「豊ノ島杯ちびっこ相撲大会」が今月、3年ぶりに復活する。宿毛市出身で元関脇豊ノ島の井筒親方(39)が立ち上げた大会で、ここ2年は新型コロナウイルスの影響で中止になっていた。その間に豊ノ島は現役を引退したが、「一つの区切りとなる10回目はやりたかった」と開催にこぎ着けた。井筒親方に大会への思いを聞いた。

 大会を始めるきっかけは一通の手紙だった。10年に横綱白鵬が始めた少年相撲大会「白鵬杯」に母校、片島中学校の選手を連れて行った。後日届いたお礼の手紙には「来年は新入部員がいなくて、部員は2人だけになります」としたためてあった。「相撲人口の減少をなんとかしたい」との思いを強くした。

 新たな大会を開いた横綱の行動力にも「ああいう大会をやりたいと思っているだけで、動かなかった自分が情けないと思った」と感銘を受けた。早速、地元に帰って小学校を回ると、相撲を取った経験すらない子どもがほとんどだった。

 「せめてこの子たちが親になった時、『昔、豊ノ島杯で相撲を取ったことがあるよ』と自分の子どもに言ってもらえるようにしたかった。自分にとっては、それが相撲という伝統を将来につなげる第一歩だった」

 地元の協力も得て、11年秋に第1回を開催。相撲未経験の児童が100人以上も参加した。その後は宿毛市の恒例行事として定着。「正直、相撲人口の増加につながっているわけではないけど、豊ノ島杯を通じて相撲を身近に感じてもらえたと思う。回数を重ねていく中で、やってきて良かったと思いました」

 記念の第10回は、親方だけでなく、時津風部屋の呼び出しと行司が参加して、決勝戦を盛り上げてくれるそう。「大相撲の雰囲気を味わってもらおうかなと。今までにない経験だと思うので、すごく喜んでもらえるんじゃないかな」と胸を高鳴らせた。 

 大会は18日午前9時から宿毛市和田の市相撲場で行われる。見学自由。井筒親方の現役時代を振り返る展示や引退相撲のグッズ販売なども行う。(仙頭達也)

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