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2022.11.29 13:46

台州の和合文化:沿岸都市の調和中心の哲学が中国を越えて共感を得る理由

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【台州(中国)2022年11月28日新華社=共同通信JBN】
中国人は平和と和合(調和)を強く主張する。

これは恐らく多くの外国人が中国の社会哲学に対して抱く最大の印象である。確かに中国人は常に平和共存を推進しており、これは中国の外交の最重要項目である。

和合(調和)に加えて、グローバル化進展の時代に、中国は総合開発も推進しており「調和の取れた共同開発を追求している」。

この言葉(和合)は「He」という同じ発音の2つの漢字で構成されているが、意味は異なる。前者は、調和、平和、中和などを指し、多くの要素の間の調和と共存を強調する。後者は集合、統合、結合などを意味し、個人の間の協力と統合を指す。手短に言えば、和合文化(Hehe culture)は、相違点を保ちながら共通点を求めること、調和の取れた共存、調整された開発を意味する。

現代にさんさんと輝く和合という言葉は、中華人民共和国建国後の新しい考えではない。実際に数千年の歴史があり、その重要な発祥地の1つは中国東部の沿岸都市、台州である。

三方を山に囲まれ、一方は海に面する台州の天台山では、儒教、道教、仏教という3つの異なる哲学派が古来、互いに学び、融合し、独特の文化的調和の場を形成してきた。

和合文化の代表的な人物が台州に住んでいた。天台県では、ハスの花を持つ人と宝箱を持つ人から成る和合二仙(Hehe Gods)の絵を容易に目にすることができる。この絵は、互いの敬意と愛による大切な友情と、調和の取れた共存を示している。

和合二仙の原型は、唐王朝時代に天台山で隠居生活していた隠せい詩人の寒山子と、国清寺の僧侶、拾得である。1200年以上前に、2人は兄弟のような友情を育み、多くの感動的な詩や伝説が残されている。清王朝の雍正帝の治世中に、彼らは「和合二仙」と名付けられ、後に和合文化の象徴となった。

台州における和合文化の存在は、長い歴史と有名な伝説だけでなく、この東海岸の都市の経済的、社会的、生態学的ガバナンスのほぼ全ての側面に見られる。和合文化は、台州の開発達成の根底にある秘訣である。

台州は中国の和合文化の発祥地であるだけでなく、中国の合資合作制の発祥地としても広く知られている。

台州の包括的なビジネス環境によって、あらゆる分野の民間企業がここで繁栄している。こうした企業は共存し、共に繁栄し、国際市場とのより深い統合を模索している。

台州の企業は、国内外の307の製品セグメントでトップの市場シェアを持ち、自動車製造、医療・健康、縫製機器、プラスチック金型、ポンプ、モーターなど、生産額が100億元を超える21の産業クラスターを生み出している。

台州は美しい景観を誇る。人類と自然の調和と「澄んだ水と緑豊かな山々はかけがえのない資産」を促進するという和合文化に基づく生態学的開発哲学は、同市の都市建設と持続可能な開発に深く関わっている。

同市は国内初の都市グリーンビルディング特別計画を展開し、それには、土地譲渡、プロジェクト承認、不動産販売、その他の一連の都市開発の厳格な要件としてのグリーンビルディングが含まれている。

台州は近隣都市と協力し、市・県の境界にある264の村と34の島の村を含む農村観光開発連盟を設立した。この連盟は、農村観光の共同開発を通じて共通の繁栄を達成することを目指している。

台州市が6回にわたって中国で最も幸せな都市の1つとして評価されているのは、まさにその活気に満ちた経済、美しく住みやすい生態環境、調和の取れたシンプルな社会的慣習のためである。

和合文化は、台州の発展を導く中心哲学となっている。それは、地元の人々が共通の繁栄を達成し、物質的および文化・倫理的な前進を調整し、人類と自然の調和を促進し、平和で調和の取れた社会を育むのに役立つ。

近年、台州は和合文化の国際交流を拡大している。過去3年間で、市は韓国、米国、日本、カナダなどの国々と20を超す公式の文化交流を実行した。カナダにはCanada Hehe Culture Research Associationが設立され、和合文化の国際センターがアラブ首長国連邦のドバイ、日本の東京に開設された。

第2回Global Forum on Hehe Culture(和合文化に関するグローバルフォーラム)が11月28日から30日まで、和合文化と世界共通の発展をテーマに天台県で開催中である。この分野での昨年の試みに基づいて、フォーラムは、新しい状況に直面している世界の共通の発展のために和合文化がアイデアと啓発をどのように提供できるかについて再度議論する。

「Men ask the way to Cold Mountain. Cold Mountain: there's no through trail(人、寒山の道を問うも、寒山には路通ぜず)」。これは「和合二仙」の1人である寒山子の詩からの1節である。驚くべきことに、これは、1000年以上後の1997年に出版された米国の作家チャールズ・フレイジャー(Charles Frazier)氏の有名な小説「Cold Mountain(コールド・マウンテン)」に登場する。

実際、台州の天台山で隠居生活を送っていた寒山子は、1950年代、60年代に米国の文化運動に影響を与え、日本では「偉大な禅詩人」として称賛され、その詩は後に欧州に広まった。

同様に、かつて天台山で育まれた和合文化は、より多くの国や地域に伝わり、中国の知恵に満ちた生活が広く共感を得ることが期待されている。

ソース:Global Communication Center of Hehe Culture

画像添付リンク:
Link: http://asianetnews.net/view-attachment?attach-id=434970
画像説明:台州天台県の国清寺

Global Communication Center of Hehe Culture

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