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2022.11.23 08:00

小社会 本日休業

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 「30分したら戻ります」。店の入り口に、そんな張り紙がある。しかし、これでは相手に伝わらない。いつの時点から30分なのか。言語学にまつわる本に、不首尾な表現として例示されていた。

 しかし、と考える。確かに至らない張り紙ではあるが、そう遠くなく戻ることは分かる。人のいる気配も伝わる。むしろ待ってみたくなる。

 ではこの張り紙はどうか。「勤労に感謝します」。これはさすがに意味が分からない。それで? どうしたいのか、主語は誰で、誰に言っているのか。ではそこで末尾に、この4文字を付け足せばどうなるか。「勤労に感謝します。本日休業」。これなら言いたいことはよく分かる。つまり休みます、休みたい、ということ。客は張り紙の前でほほ笑み、思うかもしれない。「ゆっくりお休みよ」

 きょうは勤労感謝の日。国民が互いの労に感謝し合う日だという、そんなご託はつい忘れてしまう。理由はどうでもよい。私たちは休みたいのだ。

 新嘗祭(にいなめさい)を転じて、戦後から勤労感謝の日とうたっている。すっかり国民に定着した祝日ではあるが、詳しい由来を知る人は多くはない。うんちくや歴史はどうあれ、休めることがうれしく、そして働けることが、何よりもありがたい。

 ストレス、メンタル、コロナ。現代の労働現場には、嫌な言葉が飛び交い続ける。せめてこれだけは胸を張って言える、栄光の4文字としたい。「本日休業」


11月23日のこよみ。
旧暦の10月30日に当たります。かのえ たつ 八白 先負。
日の出は6時44分、日の入りは17時00分。
月の出は5時40分、月の入りは16時20分、月齢は28.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時35分、潮位182センチと、17時00分、潮位187センチです。
干潮は11時15分、潮位68センチと、23時38分、潮位-3センチです。

11月24日のこよみ。
旧暦の11月1日に当たります。かのと み 七赤 大安。
日の出は6時45分、日の入りは16時59分。
月の出は6時52分、月の入りは17時03分、月齢は0.2です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時20分、潮位187センチと、17時33分、潮位190センチです。
干潮は11時55分、潮位75センチです。

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