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2022.11.21 08:42

祖母の介護は私しか…高知県内20歳、相談できず中退 18歳~30代「若者ケアラー」支援に課題

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祖母の介護に悩んだ20代の女性(高知市内)

祖母の介護に悩んだ20代の女性(高知市内)

 「若者ケアラー」と呼ばれる人たちがいる。病気や障害のある家族の介護や世話を担う18歳からおおむね30代の人たちだ。国が支援に乗り出した「ヤングケアラー」の子どもと同様に、友人関係や学業、健康などに支障が生じているほか、進学や就職などへの影響も。「成人している自分が家族の面倒を見て当然」と1人で抱え込むなど若者ケアラーならではの課題も抱える。

 「祖母の介護は私しか、する人がいないんだ」

 2020年3月、高知県内の看護専門学校で学んでいた中村京子さん=仮名、当時(20)=は同居の祖母の介護を約2カ月間経験した。

 それまで祖母は買い物や着替え、料理など日常生活に必要な基本的なことができていたが、病気で手足が突然動かなくなり、ベッドで寝たきりとなった。

 幼いころに両親が離婚し、祖母は母代わりの存在。自営業の父は仕事で家を空けることが多く、祖母の身の回りの世話は京子さんが引き受けざるを得なかったと振り返る。体重50キロ近くある祖母を抱え上げて着替えをさせたり、トイレに連れて行ったり、看護学校で学んだ足浴なども実践した。

 気弱になった祖母は「私なんか死んだ方がいいね」と毎日のようにこぼしたという。「体力的にもきつかったが、精神的にしんどかった方が大きい」と京子さん。祖母の状態は一向に改善せず、「私じゃおばあちゃんを助けることができないんだ」と無力感にさいなまれた。…

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