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2022.11.20 08:30

「印刷技術への執念」(上) シン・マキノ伝【33】=第3部= 田中純子(牧野記念庭園学芸員)

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牧野富太郎宛て三品福三郎筆書簡(明治36年11月7日付)個人蔵

牧野富太郎宛て三品福三郎筆書簡(明治36年11月7日付)個人蔵


 「大日本植物志」の各図には、図の描き手の名前とともに印刷担当者の名前が明記されている。4集のうち第1集から第3集までは、彫刻として三品福三郎が、石版印刷として東京築地活版製造所が担当であったことが分かる。この三品という人物については、松岡司「牧野富太郎 通信—知らざれる実像―」(トンボ出版、2017年)が参考になる。同書では、牧野に宛てた三品の手紙2通の内容が紹介され、三品が優れた銅販の彫り師であり、明治38年に清国の招きで中国へ渡って紙幣の発行に携わったことが記される。そして、2通の手紙からは、牧野のためにより質の高い銅版をつくりだすことに非常に熱心であった三品の姿がうかがわれた。

牧野富太郎「サクライソウ」(植物学雑誌第17巻199号、1903年)

牧野富太郎「サクライソウ」(植物学雑誌第17巻199号、1903年)

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