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2022.11.08 08:39

風景にもストーリーがある…映像コンテスト連年入賞 高知西高3年の浜崎優太さん―やいろ鳥

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ビデオカメラを手に街を歩く浜崎優太さん(高知市帯屋町2丁目)

ビデオカメラを手に街を歩く浜崎優太さん(高知市帯屋町2丁目)

 ビデオカメラを手に高知市の商店街を歩き、ふと気になった風景にレンズを向ける。「自分の感性を伝えるわくわく感がある」。そう語る高知西高校3年の浜崎優太さん(18)は、全国の学生を対象にした映像コンテストで2年連続入賞を果たした。

 高岡郡四万十町興津の出身。幼いころから映画に夢中になり、祖父の運転で高知市の映画館に通った。

 撮影に目覚めたのは中3の春休み。家にあった古いデジカメを何となく手に取り、興津の海を写してみた。

 「田舎が退屈で、別世界に浸りたくて映画にのめり込んだ。でも、映像にした地元は驚くほどきれい。もっといろんな物を撮りたいと思った」

 高校進学後、高知市で下宿生活がスタート。1人暮らしは心細く、クラスにもなかなかなじめなかった。1人でホラーやドラマ仕立ての動画を撮り、ユーチューブにひっそり投稿していた。

 転機は2年生の夏。大分県日田市の文化施設が主催するコンテスト「HITA学生映像祭」でグランプリに選ばれた。歩く同級生をカメラで追いながら、にぎやかな商店街と静かな路地裏を写した作品は「街の二面性の表現がユニークだ」と評価された。

 「自分の感性が受け入れられた感じがして、自信がついた」。受賞後、同級生からも声を掛けられ、撮った作品のアドバイスをもらうように。生活費を節約し、専用のビデオカメラも購入した。

 今夏は古里の興津を撮った。美しい海やアジサイの咲く田舎道、津波避難タワーの立つ姿を「この町にいると、自然が隣にいると強く感じる」とナレーション付きで映し出し、同じコンテストで審査員賞を獲得した。

 今は大学で映像を学ぼうと受験勉強中。「風景にもストーリーがある。卒業後は全国各地を撮って回りたい」(報道部・高井美咲)

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