2022.11.07 08:35
冬告げる「だるま夕日」 高知・宿毛湾
宿毛湾に冬を告げるだるま夕日(宿毛市大島)
冬の訪れを告げる「だるま夕日」が今年も宿毛湾で見られ始め、写真愛好家や住民らを楽しませている。
だるま夕日は、大気と海水の温度差で生じる蜃気楼(しんきろう)の一種。人気の撮影スポット、宿毛市大島の咸陽島公園では5日夕、カメラを手にした愛好家が日没を待った。
水平線に太陽が迫ると、海面からもう一つの夕日がじんわり上昇。重なってだるまの姿となった頃、港に戻る漁船がゆっくりと横切り、一日の終わりを告げた。
高知市から訪れた堅田壮司さん(59)は「何度見ても美しく、毎回表情が違う。それがいい」。50年近く撮影を続ける宿毛市片島の金沢晄美(あけみ)さん(77)は、日没後に空と海が深い朱色に染まる「マジックアワー」まで満喫し、「このぼんやりとたそがれる時間も大好き」とほほ笑んだ。
だるま夕日は例年、2月中旬ごろまで楽しめる。(坂本出)