2024年 04月29日(月)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

高知新聞PLUSの活用法

2022.11.07 08:40

口筆で花や動物描く 高知県土佐町で南正文さん作品展 11/13まで

SHARE

力強く目いっぱい枝を広げた桜の絵画などが並ぶ作品展(土佐町郷土学習センター)

力強く目いっぱい枝を広げた桜の絵画などが並ぶ作品展(土佐町郷土学習センター)


 少年時代に事故で両手を失い、亡くなるまで口に絵筆をくわえて作品を描き続けた日本画家、故・南正文(まさのり)さん(享年61)の作品展が、土佐郡土佐町土居の町郷土学習センターで開かれている。淡くも気品あるタッチで花や動物などを描いた30点が並んでいる。13日まで。

故・南正文さん(口と足で描く芸術家協会提供)

故・南正文さん(口と足で描く芸術家協会提供)

 南さんは大阪府出身。小学3年生の時、実家の製材所を手伝っていた際に両腕を機械のベルトに巻き込まれ切断した。中学2年時に口筆画家の故・大石順教尼さんに師事して日本画を学び、亡くなるまでに約900点の作品を残した。

 展覧会は、南さんの次男、一人さん(44)=四万十市=が同町のチャレンジショップで飲食店を開いていた縁で、町の魅力を発信するウェブサイト「とさちょうものがたり」編集部と企画した。主催は同町教委。

 会場には、満開の桜の木や色鮮やかなスイレン、生き生きとした鶏などを描いた作品がずらり。訪れた人たちは「口で描いたのにすごく精緻」「透明感のある色使いがきれい」などと鑑賞していた。一人さんは「包み込むような優しさや力強さが表れた作品ばかり。いろんな角度や距離から見て楽しんでほしい」と話していた。(谷沢丈流)

高知のニュース 土佐町 催事・イベント 美術・アート

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月