2022.11.07 08:40
口筆で花や動物描く 高知県土佐町で南正文さん作品展 11/13まで
力強く目いっぱい枝を広げた桜の絵画などが並ぶ作品展(土佐町郷土学習センター)
少年時代に事故で両手を失い、亡くなるまで口に絵筆をくわえて作品を描き続けた日本画家、故・南正文(まさのり)さん(享年61)の作品展が、土佐郡土佐町土居の町郷土学習センターで開かれている。淡くも気品あるタッチで花や動物などを描いた30点が並んでいる。13日まで。
故・南正文さん(口と足で描く芸術家協会提供)
展覧会は、南さんの次男、一人さん(44)=四万十市=が同町のチャレンジショップで飲食店を開いていた縁で、町の魅力を発信するウェブサイト「とさちょうものがたり」編集部と企画した。主催は同町教委。
会場には、満開の桜の木や色鮮やかなスイレン、生き生きとした鶏などを描いた作品がずらり。訪れた人たちは「口で描いたのにすごく精緻」「透明感のある色使いがきれい」などと鑑賞していた。一人さんは「包み込むような優しさや力強さが表れた作品ばかり。いろんな角度や距離から見て楽しんでほしい」と話していた。(谷沢丈流)