2022.10.31 18:04
「倭歌」最古の使用例か 木簡に墨書、平城宮跡
奈良市の平城宮跡から出土した「倭歌壱首」と墨書された奈良時代の木簡。右が表(奈良文化財研究所提供)
奈良市の平城宮跡から出土した奈良時代の木簡が、やまとうたを意味する「倭歌」という言葉の使用例としては最古とみられることが分かった。奈良文化財研究所が31日、発表した。
木簡は長さ約30センチ、幅約3センチで「倭歌壱首」と墨書され、万葉仮名で和歌が書かれていた。同研究所が2020年度に実施した調査で大極殿や朝堂院東方の「東方官衙地区」から見つかり奈良時代中ごろ(8世紀半ば)以前のものと考えられる。「倭歌」と書かれた木簡が見つかったのは初めて。
木簡は11月1日から13日まで、同研究所平城宮跡資料館(奈良市)での特別展「地下の正倉院展」で展示される。