2022.10.28 01:00
フグの一斉産卵促す遺伝子を特定 大潮時にホルモン増、名大チーム
クサフグ(名古屋大の吉村崇教授提供)
月や太陽の引力などにより潮の満ち引きが最大となる大潮の時期に、クサフグが一斉産卵するのを促す遺伝子を特定したと、名古屋大とトヨタ紡織(愛知県)のチームが米科学誌「カレントバイオロジー」に28日発表した。脳内で繁殖を促すホルモンが増加、さらに海中にフェロモンが放出され一斉産卵が誘発されていた。
新月と満月のころに大潮となる。北海道南部から九州にかけて生息する全長15センチほどのクサフグは、5月中旬~7月中旬の大潮の日に、数百から数千匹の大群となって波打ち際で一斉に産卵。大量の精子で海が白く濁るという。