2022.10.26 17:00
植物にストレスかかると成長抑制 ホルモン特定、名大チーム
ストレス対応をできなくしたシロイヌナズナ(右)は正常なもの(左)よりも成長が促された=6月(松林嘉克教授、大西真理助教提供)
植物がエネルギーを成長に充てるか、自然環境からのストレス対応に充てるかを切り替える役割のあるホルモンを見つけたと、名古屋大のチームが米科学誌「サイエンス」に発表した。植物は病気や温度、乾燥などのストレスにエネルギーを割いて対応することが知られていたが、その仕組みは不明だった。
このホルモンは「PSY」。チームがアブラナ科のシロイヌナズナで実験したところ、ストレスがない環境ではPSYが分泌され、細胞の表面にあるタンパク質「PSYR」と結合していた。この状態では植物の成長が促されるという。
一方でストレスがかかると、PSYの分泌が止まり成長が抑制されていた。