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2022.10.23 08:35

「こはく」は特養アイドル、日増しに芸達者に 白寿荘のヤギ(高知県香美市)―フォっトけないす

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「こはく、こっちこっち!」。お年寄りらにうちわであおがれ、草を食べさせてもらうこはく(写真はいずれも香美市の特別養護老人ホーム「白寿荘」)

「こはく、こっちこっち!」。お年寄りらにうちわであおがれ、草を食べさせてもらうこはく(写真はいずれも香美市の特別養護老人ホーム「白寿荘」)


7月に仲間入りした雌ウサギの「ぐり」とも仲良し

7月に仲間入りした雌ウサギの「ぐり」とも仲良し

 「ンメエエエエ」。香美市香北町永野の特別養護老人ホーム「白寿荘」の中庭で、生後9カ月の雄ヤギ「こはく」が美声?を響かせた。周囲には顔写真入りのうちわを手に、熱い視線を注ぐ施設利用者たち。さながらアイドルのコンサートだ。

 昨秋、土佐清水市のグループホームでヤギが人気者になっているという本紙記事を読んだ職員が「うちでも飼いたいね」。今年4月、高知市の知人からこはくを譲り受けた。

 入所者やデイサービス利用者は「なかなか毛の色がえい」「昔は家で飼いよった。懐かしいねえ」。毎日30人ほどが入れ代わり立ち代わり中庭でこはくをめで、草などを食べさせながら会話を弾ませている。

ジャンプしたり高いところに上ったりすると餌をもらえると、日増しに芸達者になるこはく

ジャンプしたり高いところに上ったりすると餌をもらえると、日増しに芸達者になるこはく

 小物作りが趣味の職員がうちわを製作してみたところ、「お金出すき作って」と言われるほど大人気に(もちろん非売品)。他にも封筒やティッシュカバーなどアイドル並みのグッズが生まれ、職員も携帯電話や車にこはくシールを貼り付けている。

 新型コロナウイルス下で花見や夏祭りなどの行事が中止になる中、利用者にとって“こはくファンの集い”は貴重な交流の場。デイサービスを利用する谷内二美(ふみ)さん(94)は「人としゃべったり外に出たりする機会が少ないので、週2回こはくに会ってみんなでお話できるのが楽しみ」と笑顔を見せる。

 施設長の小松謙介さん(62)は「利用者は家族との面会も制限されている。少しでも気晴らしになれば」。そんな期待を背負うスターは、声援もとい、餌ほしさに丸太に跳び乗って見せるなど、日々芸を磨いているらしい。(香長総局・深田恵衣)

人気のグッズ。こはくをあしらった封筒類

人気のグッズ。こはくをあしらった封筒類

マグネットシール

マグネットシール

ティッシュカバー

ティッシュカバー

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