2022.10.19 12:22
生活保護、減額を取り消し 横浜地裁「国の処分違法」
横浜地裁
国による生活保護費の引き下げは生存権を保障する憲法に違反するとして、神奈川県の受給者らが、県内自治体が行った減額処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は19日、大半の原告の請求を認め、減額処分を取り消した。岡田伸太裁判長は減額について「厚生労働相の裁量権を逸脱し、生活保護法に違反する」と指摘した。
同種訴訟は29都道府県で起こされ、13件目の判決。これまで大阪、熊本、東京の3地裁が処分を取り消している。
訴状などによると、厚労省は2013~15年、生活保護費のうち食費や光熱費を補助する「生活扶助」の基準額を引き下げ、総額約670億円を削減した。