2022.10.13 17:53
興福寺の北面回廊、長さ想定の倍 東金堂院、東西で100m超
新たに回廊跡が見つかった東金堂院の発掘現場=9月、奈良市の興福寺(奈良文化財研究所提供)
世界遺産・興福寺(奈良市)の東金堂と五重塔(いずれも国宝)を囲む東金堂院で新たに回廊跡が見つかり、創建時で北面回廊の東西の長さは、想定の倍以上で100メートルを超えることが分かった。奈良文化財研究所が13日、発表した。
寺の由来などを記した平安時代末ごろの「興福寺流記」や中世の文献には、院内に東金堂や五重塔以外の建物があったという記載があり、発掘で院の想定規模が拡大したことで、同研究所は「院の内部構造を再検討する必要がある」としている。
東金堂は奈良時代の726年に創建されたが、たびたび火災に遭い、現在のお堂は1415年ごろに再建されたという。