2022.10.05 08:11
因習にあらがう同胞描く アフガン女性監督 映画「明日になれば」 10/7~10 高知市で上映
義父母の世話と家事に追われる主婦、家族に言えない秘密を抱えながら結納の日を迎える少女、離婚を決意する女性ニュースキャスター。生活環境、社会的背景が異なる女性たちは時を同じくしてある場所へ向かう―。
脚本も手掛けたサハラ・カリミ監督は1985年、イラン生まれのアフガン難民2世。10代で映画に出演したのを機にスロバキアで映画製作を学び、約10年前に帰国。業界の発展に取り組む「アフガン映画機構」で女性初の会長を務める。
長編デビューとなる本作は、イスラム主義組織タリバンが政権を掌握する前、2019年にカブールで製作。同年のベネチア国際映画祭で独創的な作品を集めるオリゾンティ部門に出品され、話題を集めた。
しかし、21年8月の政変で状況が激変し、カブールから空路脱出。緊迫した様子を記録し、交流サイト(SNS)に投稿し続けた。
タリバンは女性の意思を尊重する姿勢を強調するが、女子教育を制限する動きなどが伝えられ、カリミ監督は「伝統に縛られた社会の中で生活を変えようとしている同胞女性について語ることは、アフガニスタンの女性映画製作者としての使命」とコメントしている。
連日正午、午後3、6時からの計3回。83分。1300円。問い合わせはシネマ四国(088・855・9481)へ。