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2022.10.02 08:00

小社会 徴兵逃れ

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 25年前の本紙に郷土作家、泉淳さんの「かげ膳」という短編が掲載されている。舞台は昭和15年、高知の山間部。勉強はできなかったが、親切で優しい「八」おじさんをめいの視点から描いている。

 梶ケ森のふもとの工事現場で働いていた八おじに、召集令状が届く。「おらは戦争はいやなので、召集が来たら白髪山に逃げこもる」と話していた八おじは、村の送別を前に姿を消す。同居する母親は憲兵に責められ、国賊という声にも悩まされた。

 そのうち「足の立つ男」はみな戦場に送られ、小さな集落で4人も戦死した。やがて終戦。その2年後、髪が真っ白になった八おじが戻ってくる。熊本の山中で炭焼きをしていたと言う。短編の締めくくりに村の老人の言葉がある。「八が一番利口かったねや…政府のくそあほうが」

 ウクライナ侵攻を続けるロシアの国内でも徴兵忌避が目立つようだ。部分動員令を逃れるため、近隣諸国へ脱出する市民が相次いでいる。「無益な戦争」「兄弟殺しは支持できない」という予備役の男性の声も報じられる。

 プーチン大統領がウクライナ東南部4州の併合を宣言した。恐ろしいのは現地の首長や米国の研究機関が、4州の男性がロシア軍に徴兵される動きを指摘していることか。そうなれば同胞同士が銃口を向け合うことになる。

 21世紀の世界とは思えない侵略の蛮行を目の当たりにする日が続く。一番愚かなのは誰なのか。


10月2日のこよみ。
旧暦の9月7日に当たります。つちのえ ね 六白 先負。
日の出は6時00分、日の入りは17時50分。
月の出は12時33分、月の入りは22時13分、月齢は6.2です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で3時41分、潮位45センチと、15時41分、潮位123センチです。
満潮は10時47分、潮位156センチと、21時12分、潮位168センチです。

10月3日のこよみ。
旧暦の9月8日に当たります。つちのと うし 五黄 仏滅。
日の出は6時01分、日の入りは17時48分。
月の出は13時36分、月の入りは23時17分、月齢は7.2です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時53分、潮位54センチと、17時17分、潮位136センチです。
満潮は12時51分、潮位150センチと、22時18分、潮位155センチです。

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