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2022.09.09 08:37

新種エビ「ガンズゥースベスベオトヒメエビ」 斉藤知己・高知大教授らが沖縄の海底洞窟で発見

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沖縄の海底洞窟で発見された「ガンズゥースベスベオトヒメエビ」(藤田喜久教授提供)

沖縄の海底洞窟で発見された「ガンズゥースベスベオトヒメエビ」(藤田喜久教授提供)

 高知大総合研究センター・斉藤知己教授らの研究グループが、沖縄県の海底洞窟でエビの新種「ガンズゥースベスベオトヒメエビ」を発見。この研究では4年ぶりのエビの新種発見で、このほど学術誌に発表した。

 斉藤教授は2016年から沖縄県立芸術大学・藤田喜久教授を代表とする同県の海底洞窟調査に参加。18年にはスベスベオトヒメエビ属で21種目となる「オクノスベスベオトヒメエビ」を発見した。高度な潜水技術が必要などの理由で本格的な調査は行われておらず、棘皮(きょくひ)動物や海綿動物などでも新種の発見が相次いでいる。

 「ガンズゥー―」はスベスベオトヒメエビ属23種目で、宮古諸島下地島の海底洞窟の80~90メートル奥で採取。体長1センチ程度の小型種で、体色は半透明の地に鮮やかな赤の模様がある。第3胸脚が太いのが特徴で、屈強そうなイメージから宮古島の方言で頑丈を意味する「ガンズゥー」と命名した。

 斉藤教授は「海底洞窟環境には、目が退化傾向を示す種や、海底洞窟の他には深海のみに生息する種など、非常に珍しい特徴を持つ動物が生息していることが知られている。また、よく似た種が大変遠く離れた海域にのみ分布している事例もある。研究が進めば、生物の進化や分布の謎を解く新たな手掛かりが得られるでしょう」と話している。(森一公)

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