2022.09.04 16:20
利尻昆布にウミネコのふん付着 被害増で対応苦慮、北海道
昆布干し場の近くに設置された漁網に絡まったウミネコ=2019年5月、北海道・利尻島(早稲田大野生動物生態学研究室提供)
国内最大のウミネコの繁殖地、北海道・利尻島で特産品の利尻昆布にふんが付着する被害が深刻化している。ウミネコは鳥獣保護法で保護されており、漁業者は昆布の干し場から追い払う方法を試すが、効果は限定的。海鳥の研究者は「漁業者と行政、専門家が連携して対策を考えることが不可欠だ」と指摘する。
利尻町の御崎漁港近くの昆布干し場には8月下旬、ウミネコ対策で手製のビニールひもが設置されていた。地元漁協の白取記夫組合長(71)によると、5年ほど前から昆布の1割程度にふんが付く被害があり、廃棄したり一部を切り取ったりして出荷する。