2022.09.02 18:41
気候変動の農作物影響を解析 農研機構が「人工気象室」開発
人工気象室について説明する農業・食品産業技術総合研究機構の職員=2日午後、茨城県つくば市
農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)は、気温や二酸化炭素(CO2)濃度などを変えてさまざまな栽培環境を再現し、農作物への影響を解析する「人工気象室」を開発した。気候変動に適応できる農作物づくりが目的で、2日、報道陣に公開した。
気候変動に伴う干ばつなどで食料不足が懸念される中、新たな品種や栽培技術の開発が求められている。野外実験は気象の忠実な再現が難しく、計測に人手や時間を要することも課題だった。
人工気象室は縦横とも約1・7メートル、高さ約1・8メートル。上部のLEDライトで光や紫外線量を調節し、温度は35度、湿度は90%まで上げられる。