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2022.08.29 10:49

「高脂血症」について【こうち医療ウォッチ】南国中央病院

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南国中央病院 循環器内科  生藤 博行さん

南国中央病院 循環器内科  生藤 博行さん

 高脂血症とは、脂質異常症ともいい、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールが高いこと、善玉と呼ばれるHDLコレステロールが低いことです。
 
 悪玉LDLコレステロールの日本での基準は、糖尿病、高血圧、喫煙、肥満、家系などの動脈硬化危険因子のない人は140mg/dl以下、糖尿病の人は120mg/dl以下、心筋梗塞等を起こした人は100mg/dl以下となっています。
 
 しかし、欧米をはじめ先進国では、糖尿病の人は100mg/dl以下、糖尿病に家系等の危険因子があれば70mg/dl以下、心筋梗塞等を起こした人は70mg/dl以下でも低いほど良いと推奨されています。実際、90mg/dlを30mg/dlまで下げると副作用も少なく死亡率がさらに低下したデータがあります。

 世界のたくさんの研究の結果、2次予防という心筋梗塞や脳梗塞等を発症した方の再発予防には、LDLコレステロールは低いほど死亡率も低く、下げ止まりはありません。また、下げることによる有害事象はないことが判明しています。

 善玉HDLコレステロールが40mg/dl未満の方は、特に日本人は心筋梗塞の発症率が上昇します。悪玉LDLコレステロールをさらに徹底して下げる必要があります。

 コレステロール値はほぼ全てが遺伝的要因によるもので、食事制限では下がりません。スタチンとエゼチミブという薬の併用で十分低下する時代となっています。

 詳しくは循環器内科にご相談ください。
              














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