2022.08.25 18:17
福島デブリ搬出、23年度に延期 年内開始を断念、見通し甘く
政府と東京電力は25日、福島第1原発2号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しについて、目標としていた年内の作業開始を断念すると発表した。安全性と確実性を高めるために最長で1年半程度の準備期間を追加し、2023年度後半の開始を目指す。
デブリ取り出しは、政府が30~40年かかるとする廃炉作業の最難関。延期は2回目で、見通しの甘さを露呈した形。21年中に開始するとしていた当初計画からは、2年以上遅れることになる。
東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は、延期は取り出しに使うロボットアームの改良や関連設備の改修が必要になったためだと説明した。