2022.08.21 08:40
自動運転車、四万十市西土佐走る 実証実験前に試乗「快適」
試乗客を乗せて西土佐地域を走る自動運転自動車(四万十市西土佐江川崎)
実験は、予土線の利用促進や沿線自治体の活性化、公共交通の将来を探るため、市や国土交通省、JR四国などでつくる西土佐地域自動運転モビリティ実証実験企画会議が実施。来年3月までに実用化に向けた課題などを整理する。
実験車両は7人乗りで、長さ約3・9メートル、幅約1・3メートル。道路に数メートル間隔で埋設した磁気マーカを検知し、時速約10キロで自動走行する。手動運転への切り替えも可能で、運転手が乗り込む。
出発式には高知、愛媛両県の沿線自治体やJR関係者ら約50人が出席。中平正宏市長が「自動運転技術が発展して身近に利用できれば、鉄道利用の促進や地域社会の活性化につながる」とあいさつし、JR四国の西牧世博(つぐひろ)社長も「予土線をはじめ高知県西南地域を盛り上げたい」と述べた。
テープカットの後、JR利用客が4人ずつ乗り込んで自動運転を体験。実験車両は細い県道や市道をゆっくりと進み、対向車とのすれ違いや後続車に追い越される際には運転手が手動で対応した。
試乗した同市中村京町3丁目の会社員、田村優一さん(27)は「乗り心地は自転車のようで快適。自動運転技術には以前から興味があったので、早く実用化されればいいですね」と話していた。
21日からの実験でも、事前予約すれば誰でも体験乗車が可能。問い合わせは、平日の午前8時半~午後5時に市西土佐総合支所(0880・52・1114)へ。(芝野祐輔)