2022.07.29 15:32
岩波ホール、54年の歴史に幕 ミニシアター文化の先駆け
過去の上映作品のチラシが張られた岩波ホールのロビー=東京都千代田区
1968年に開館し、日本のミニシアター文化を支え続けてきた東京・神田神保町の映画館「岩波ホール」が29日閉館し、54年にわたる歴史に幕を下ろした。新型コロナウイルスの影響による経営悪化が理由という。
最後の上映作品はベルナー・ヘルツォーク監督のドキュメンタリー「歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡」。
朝からチケット購入の行列に並んだ東京都内の自営業、鶴田浩司さん(66)は「ここでしか見られない映画が多く、大学生だった70年代から通い続けた。来るべき時が来たということだろうが、名残惜しい」と語った。