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2022.06.23 08:41

技研製作所(高知市)正式に月面開発へ!無人杭打ち技術、正式採択で国交省と契約へ

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月面での建設工事のイメージ(技研製作所提供)

月面での建設工事のイメージ(技研製作所提供)

 建設機械メーカーの技研製作所(高知市布師田)は22日、月面への拠点建設を進める国のプロジェクトで、技術研究開発が正式に認められたと発表した。国土交通省と近く契約を結ぶ。月面に建物の基礎となる杭(くい)を打ち込む工事を想定し、圧入機の自動運転や地盤情報を推定する技術の実証試験に入る。

 国は宇宙探査を目指し2021年度、月面に拠点を建設する無人の施工技術を公募。技研は杭圧入機「サイレントパイラー」のメーカーとして、国内大手ゼネコンや大学とともに採択された10件に入った。今回はさらに技研が検証した実現可能性が評価され、本格的な研究開発へと駒を進めた。

 技研によると、サイレントパイラーは地中の杭が引き抜かれまいとする力を利用して次の杭を打つため、原理的には無重力でも施工可能。小口径の鋼管杭を回転させながら圧入すれば、多様な地盤にも対応でき、資機材の削減や工期短縮もできる。圧入中に地盤情報を取得できるシステムを活用し、施工しながら地中調査や詳細設計も行えるという。

 契約期間はこうした技術を確立するため最長25年度まで。技研は今後、月面を想定した地上での実証試験や工程の合理化に向けて検証を進める。

 技研は「月面の地盤は表層部分しか分かっておらず、圧入技術で取得した情報は将来的にさまざまな構造物を建設する基礎情報になる。宇宙を想定した施工プロセスの合理化は地上の技術向上にも結び付く」としている。(井上智仁)

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