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2022.06.18 08:39

元豊ノ島が「七転び八起き 豊ノ島自伝」出版 波瀾万丈の土俵人生回顧

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断髪式後の記者会見でちゃっかり自伝をPRした井筒親方(東京・両国国技館=森本敦士撮影)

断髪式後の記者会見でちゃっかり自伝をPRした井筒親方(東京・両国国技館=森本敦士撮影)

 大相撲の土俵で約18年にわたって活躍し、先月引退相撲を終えた元関脇豊ノ島の井筒親方(38)=宿毛市出身=がこのほど、「七転び八起き 豊ノ島自伝」を出版した。相撲と出合った宿毛での幼少期から始まり、山あり谷ありだった現役生活をたっぷりと振り返っている。

 5章構成。同級生の石黒壮児さんや元琴奨菊の秀ノ山親方らと競い合った少年時代、時津風部屋に入門して猛稽古した若手時代、幕内でライバルたちと火花を散らした関取時代、度重なるけがに泣かされた幕下時代、引退を決めて指導者になった親方時代―。それぞれの時代を数々の秘話とともに、親方らしく笑いも交えながらつづった。

 中でも子どもの頃にてんかんと診断され、相撲を諦めかけたエピソードは、今まであまり語られなかった。母親は競技続行に反対したが、「頭で当たらない」という条件で相撲を続けることに。これが後に、小兵ながら立ち合いで胸から当たる独自スタイルの原点にもなった。

 幕下に陥落して何度も引退を考えた時の心境も赤裸々に明かす。そのたびに家族や仲間の存在が支えになったという。一方で、各章の間に収録された二所ノ関親方(元稀勢の里)や間垣親方(元白鵬)らの寄稿文を読むと、いかに豊ノ島の存在が周囲に刺激を与えていたかも伝わってくる。

 高知時代から続いた朝青龍との〝因縁〟や、けがから復帰後に琴奨菊以外にも対戦を望んだ相手がいたことも興味深い。井筒親方は「読みどころは全部(笑)。七回転んでも八回起き上がる、そんな波瀾(はらん)万丈な相撲人生が詰まった一冊になった」とPRした。

 ベースボールマガジン社刊、231ページで、1980円(税込み)。(仙頭達也)

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