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2022.06.11 08:35

生の落語 高知で広めたい 三遊亭歌彦(東洋町出身) 二つ目昇進披露 7/10 県民文化ホール

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「人生は一度きり。好きな落語ができてうれしい」と話す三遊亭歌彦(高知新聞社=山下正晃撮影)

「人生は一度きり。好きな落語ができてうれしい」と話す三遊亭歌彦(高知新聞社=山下正晃撮影)

 安芸郡東洋町出身の落語家、三遊亭歌彦(28)=本名・原田仁樹(にき)=の落語会が7月10日、高知市本町4丁目の県民文化ホールで開かれる。昨春、二つ目に昇進したお披露目公演。このほど帰高した歌彦は「寄席の雰囲気をそのまま、高知にお届けしたい」と張り切っている。

 甲浦中学から土佐塾高校に進み、学生時代はバスケットボール部に所属。落語との出合いは関西学院大学1年の時、姉に誘われて見た、関西大学の落語研究会(落研)の卒業公演だった。

 生の落語を初めて見て「小さい頃から人を笑わせるのが好きだった」ことを思い出し、「長く続けられる趣味になる」と同学院大の落研に入部。寄席をこなすうちにのめり込んだ。落研は多くの落語家を輩出。先輩が弟子入り志願したと聞き、「遠い夢の話ではない」と感じた。

 3年生から東京の寄席通いを続け、三遊亭歌奴(うたやっこ)の高座を見て4年の時に弟子入り志願した。「師匠は当時39歳11カ月。弟子をとるのは40歳からと決めていたそうで、タイミングが良かった」

 大学卒業後は高知で教員になると伝えていた両親に落語家の夢を恐る恐る打ち明けたところ、大喜びされたという。「小さい頃は『ピアノをしたい』と言えばやらせてくれた。やりたいことは自由にやりなさい、という教育方針だった」

 2017年春に上京。師匠の雑用をこなす「前座見習い」からスタート。翌年は「前座」で楽屋入り。高知らしく「歌(か)つを」の名で高座に上がり、昨年3月に二つ目に昇進した。出ばやしは「しばてん音頭」で「寄席の枕では、土佐弁の小話をする時もある」と高知愛にあふれる。

 新型コロナウイルスの影響でここ2年ほどは落語会を開きにくい状態だったが、「今は土台をつくる期間。師匠の技を目で見て学ぶ。土台さえあれば遊びが生きる」と話芸を磨いてきた。

 7月の本公演に合わせ、ふるさと東洋町で小中学生向けの落語会も予定しており、「地域の公民館やどんな小さな所でもいい。目の前の人を楽しませたい。生の落語の魅力を高知で広めたい」と意気込みを語った。

 二つ目昇進披露落語会は午後2時半から。落語のほか、口上も披露する。出演は三遊亭歌奴、桂雀々、三遊亭志う歌、鏡味仙志郎(太神楽)。前座は三遊亭まんと=高岡郡四万十町出身。全席指定。3500円(当日4千円)。未就学児入場不可。県民文化ホール、ローソンチケットで販売中。(村瀬佐保)

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