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2022.06.03 08:36

【動画】荘厳、鬼神と舞う...夜の池川神楽見に来て 高知県仁淀川町、保存会が伝統継承へ月1回公開 コロナで披露の場減り

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月に1度、夜の幻想的な雰囲気の中で披露されている池川神楽(仁淀川町の池川神社)

月に1度、夜の幻想的な雰囲気の中で披露されている池川神楽(仁淀川町の池川神社)


 吾川郡仁淀川町の池川神楽保存会が4月から月1回、同町土居甲の池川神社で演舞を一般公開している。新型コロナウイルスの影響で披露の機会が減る中、〝本番〟の舞台を通じてメンバーの上達と伝統継承を図る取り組み。夜、明かりに照らされ趣のある神楽が鑑賞できる。

 池川神楽は400年以上の伝統を誇り、土佐三大神楽の一つに数えられる。保存会は毎年11月23日に池川神社の大祭で奉納するほか、地域の神祭や県内のイベントなどにも出向いている。

 ただ、コロナ禍で神祭やイベントでの披露はほとんどなくなった。神社での奉納も、本来は約4時間半かけて13演目行うところを、2020、21年は演目を減らして2時間ほどに短縮した。

 メンバーは「若手がベテランの舞を見て覚える機会が減る。衣装の着方なども分からなくなるかも」と、この状況を懸念。客の視線を浴び、稽古とは違う緊張感を生むことにした。

 5月21日は保存会の約10人が、20人ほどの観客を前に演舞。舞台をスポットライトやちょうちんで照らし、鳥かぶと姿の4人が刀を持って鬼神「大蛮(だいばん)」と対峙(たいじ)する「四天の舞」など3演目を披露した。

 終演後、メンバーは観客と和やかに言葉を交わし、「くるくる回る動きは目が回らないの?」といった質問に応じていた。池川神楽を初めて見たという高知市の女性(43)は「厳かなだけでなく、コミカルな動きもあって面白かった」と堪能した様子だった。

 神楽の公開は大祭のある11月と冬場を除き、毎月第3土曜日の午後7時半から。池川神社宮司で保存会の片岡政徳さん(73)は「毎回違う演目をやりたい。昼間とは雰囲気が違う夜の神楽をぜひ見に来て」と呼び掛けている。(楠瀬健太)

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