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2022.05.11 08:39

JR四国来春にも値上げ、27年ぶり全路線 22年3月期は52億円の赤字

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来春の運賃値上げ方針を説明する西牧世博社長(高松市のJR四国本社)

来春の運賃値上げ方針を説明する西牧世博社長(高松市のJR四国本社)

  JR四国の西牧世博社長は10日、2023年春にも運賃を値上げする方針を明らかにした。対象は瀬戸大橋線を含む全路線で、値上げ幅は今後検討する。人口減で鉄道事業の不振が続いている上、新型コロナウイルス禍の業績悪化が重なった。消費税率引き上げに伴う運賃改定を除くと、1996年1月以来27年ぶりの値上げとなる。
 
 同社は昨春公表の中期経営計画(5年間)に値上げ方針を盛り込んでいた。西牧社長は10日の記者会見で「コロナ禍が長引き収入の回復が遅く、想定より前倒しで値上げの検討を進める」と説明。「地域の基幹的公共交通機関の役割を果たすため、大変心苦しいがお客さまに負担をお願いせざるを得ない」と理解を求めた。

 同社はまた、2022年3月期連結決算を発表した。コロナの影響が和らぎ、売上高は前期比12・1%増の311億4500万円だったが、20年3月期比では36・3%減となり、連結決算の公表を始めた00年3月期以降では前年に次いで2番目に低かった。

 純損益は3番目に低い52億600万円の赤字(前期は80億6800万円の赤字)で、2年連続の最終赤字となった。

 鉄道輸送人員は前期比1・3%増の3429万6千人。20年3月期比では23・6%減だった。

 事業別の売上高は、運輸業が前期比11・6%増の174億5600万円で、このうち鉄道運輸収入は11・1%増の132億1400万円。物品販売は7・7%増の54億4500万円、ホテルは20・7%増の36億1200万円だった。

 営業損失は221億5800万円で、38億2300万円改善。経営安定基金の運用益が40・5%増の142億4400万円となり、経常損失も32億9500万円と75億3千万円改善した。

 23年3月期は売上高415億円、経常損失18億円、純損失21億円を見込んでいる。(久保俊典)

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