2022.05.09 22:22
比大統領選、マルコス氏が圧勝 独裁の父美化、人権侵害に懸念
9日、フィリピン北イロコス州ラワグの投票所で集計作業を行う職員ら(共同)
【マニラ共同】9日実施のフィリピン大統領選は10日までの開票の結果、フェルディナンド・マルコス元上院議員(64)が勝利した。1986年まで約20年間の独裁を続けた故マルコス元大統領の長男で、2位以下に大差をつけた圧勝。容疑者の超法規的殺害も辞さない麻薬対策を進めたドゥテルテ大統領の強権的政策の踏襲を公言し、経済と治安の改善を望む有権者の支持を得た。
マルコス氏は、多くの市民の拷問、殺害を招いた父の独裁政権時代について交流サイト(SNS)を通じ「国を発展させた」と美化。人権侵害が再び深刻化するとの懸念も一部に根強い。