2022.05.06 08:32
森のピアノから平和訴え ウクライナ支援でコンサート 高知県四万十町
ピアノ演奏に合わせて高知少年少女合唱団がウクライナ国歌を歌い上げたコンサート(四万十町香月が丘、佐藤邦昭撮影)
「森のピアノ」が設置されている高知県高岡郡四万十町香月が丘の四万十緑林公園で5日、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナを支援するミニコンサートが開かれた。高知市のピアニスト、藤原鈴佳さん(33)と高知少年少女合唱団がウクライナ国歌や民謡など7曲を披露し、聴衆は美しい音楽を生んだ国に思いをはせた。
藤原さんは、4年近くロシアに音楽留学していた経験がある。ゆかりの深い国がウクライナへ侵攻したことに心を痛め、音楽を通じた支援を模索。同公園の「森のピアノ」で毎週日曜に開かれているミニコンサートに出演している縁で、ウクライナゆかりの楽曲を演奏することにした。
この日はウクライナ国歌のほか、組曲「展覧会の絵」から「キエフの大門」、ウクライナなどで撮影された映画「ひまわり」の音楽などを演奏。訪れた人は、切なく美しいピアノの音色と合唱団の澄んだ歌声にうっとりと聞き入った。
友人と誘い合って訪れた、近くの牧野利恵子さん(72)は「合唱団がきれいな声で歌うウクライナ国歌を聞いて涙が出た。早く平和が訪れてくれたら」。会場に設けられた募金箱には多くの寄付が寄せられていた。
藤原さんらは17日にも、高知市高須の県立美術館でチャリティーコンサートを開く。午後7時開演。チケットは大人2千円、高校生以下1500円。高新プレイガイドや同館ミュージアムショップで購入できる。(森田千尋)