2022.05.02 19:05
観光船出航、社長主導的に判断か 安全規程に反する可能性
家宅捜索を受けた「知床遊覧船」の事務所を出て、記者に囲まれる桂田精一社長(中央)=2日午後3時43分、北海道斜里町
北海道・知床沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)の桂田精一社長(58)がツアー実施を主導的に判断したことは海上運送法に基づく同社の安全管理規程に違反する可能性があることが2日、分かった。桂田社長や豊田徳幸船長(54)の業務上過失致死容疑で強制捜査に乗り出した第1管区海上保安本部(小樽)は、経緯の全容解明を進める。
桂田社長はこれまで、自身が「安全統括管理者」や「運航管理者」であることを明らかにした上で、海が荒れれば船長の判断で引き返すとの条件付きでの出航を「私が決めた」と話した。