2022.04.28 08:26
過度な効率化「余裕ない医療に」 高知市のシンポで病床確保など議論
同構想は2016年に策定され、25年の医療需要に見合う医療体制を確保するため、過剰な病床の再編を進めている。県によると、21年末で必要病床数を2千床ほど上回っている。
23日のシンポジウムには、医師や県の担当課長、県民ら5人が登壇。県医療政策課の浅野圭二課長は、高知市とその周辺に病床や医師の医療資源が集中する一方、不足する郡部もあると説明。「構想は病床削減ありきではない。郡部の病床をいかに確保するかが重要課題だ」と強調した。
県感染症対策協議会の吉川(きっかわ)清志会長は、厚生労働省が19年に県内5病院を挙げ「再編統合の議論が必要」としたことに触れ、「過度な効率化は余裕のない医療を生み、コロナや災害時に立ちゆかなくなる」と指摘した。(石丸静香)