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2022.04.25 08:40

高知県ちっちゃくなった!? 8年間で東京ドーム18個分 測量技術進歩で修正

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33ヘクタール小さくなった土佐清水市。海岸線が入り組んでいるのが原因という(佐藤邦昭撮影)

33ヘクタール小さくなった土佐清水市。海岸線が入り組んでいるのが原因という(佐藤邦昭撮影)

 あれ、ちっちゃくなってない? 国土地理院がこのほど、高知県の面積は「7103・03平方キロメートル」とホームページに公開した。今年1月の調査に基づく数値で、8年前の同院の発表より88ヘクタール(0・88平方キロメートル)、実に東京ドーム18個分も縮小している。市町村別では、土佐清水市の33ヘクタールを筆頭に、10市町が小さくなり、4市町は逆に大きくなった。一体なぜ?
 
 実はこれ、測量技術の進歩が主因。入り組んだ海岸線などで、従来は陸地に含めていた地点が、精度が上がり海だと分かれば面積から省かれる。つまり、海岸沿いの自治体ほど「縮みやすい」傾向があるという。

 同院は2014年10月から、デジタル地図を使って国土の面積を測定し、年に3、4回公開。その都度、都道府県や市町村の面積はわずかに修正されている。

 今年1月のデータを14年10月調査と比べると、土佐清水市をはじめ、幡多郡大月町の21ヘクタール、黒潮町の12ヘクタールなど沿岸の10市町が縮小。逆に、室戸市は4ヘクタール、高知市と土佐市、安芸郡奈半利町は各1ヘクタール増えた=表参照。

 同院によると、室戸市と奈半利町は、海岸線で陸地の方が多かった。高知市は高知港の埋め立て、土佐市は漁港防波堤の新設などが反映されたという。

 縮小した面積が最も大きかった土佐清水市は、前回調査の昨年10月から一気に33ヘクタール、東京ドーム7個分が〝消失〟。市企画財政課によると、普通交付税の算定には同院が修正する自治体面積が反映されるため、21年度実績で試算すると22万円少なくなるという。

 「市民1人当たり18円ぐらい減る計算。これは多いのか、少ないのか。これ以上減ってほしくはないですが…」。同課の担当者は思わぬ減額に苦笑いしていた。(山崎彩加)

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