2022.04.06 08:35
〝ど根性桜〟満開 ソメイヨシノに囲まれ、ただ1本のシダレザクラ 高知県香南市
満開を迎えた「泉の親水公園」のシダレザクラ(香南市野市町中ノ村)
公園は旧野市町が2004年に整備。以前はごみが投棄された耕作放棄地だったが、住民憩いの場にしようと、地元で町議だった三谷武さん(84)と会社員だった川北和夫さん(87)が公園化を提案したという。
当時はシダレザクラで公園を彩ろうと、約1メートルの苗木を50本植樹。しかし土が合わなかったのか、開花することなく1~2年で枯れてしまった。ソメイヨシノに植え替えを進める中で、小川沿いのシダレザクラ1本だけが順調に成長し、川北さんらがほぼ毎日通って世話したという。
三谷さんは「僕らあの気持ちがどっかで桜に通じちょったがかも。世の中うまいこといかん中で元気をもらえるね」と満開の桜を眺め、笑顔を咲かせていた。(深田恵衣)