2024年 05月01日(水)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

2022.03.22 08:41

バスは支流の奥へ 四万十町「大道線」を行く―四万十川は今

SHARE

会話が弾むバス車内。さながら「走る談話室」だ(四万十町十和地域の大道線)

会話が弾むバス車内。さながら「走る談話室」だ(四万十町十和地域の大道線)

 四万十川には、幾多の支流が流れ込む。

 一見、小さな流れに見える支流でも、その谷をさかのぼれば、非常な奥行きがある。小集落を通り過ぎたかと思えば、しばらく進んだその先で、また家屋とわずかばかりの農地を見掛ける。

 高岡郡四万十町が「コミュニティーバス」の運行を始めてから、12年目を迎えた。通常の路線バスが維持できない地域で、バス・ハイヤー事業者に委託。各路線とも曜日を決めて、週1日だけ巡回している。運賃は一律100円で、現在は22路線。

 地元のお年寄りに交じって、支流の奥地に向かう七つの路線で終点まで乗ってみた。どの運転手も世話好きで、地域の事情に通じている。

 「合併もしたし、四万十町は広いですよ。町全体に枝(支流)がありますき。いろいろ谷があって、谷ごとにまた違いがあります」

 十和地域の「大道(おおどう)線」は最も長い路線の一つで、終点まで片道1時間。「枝」を上り詰めた県境近くの谷で、暮らしの一端に触れた。(福田仁)


この里に残りたい 四万十町 バス大道線―《川に生きる》
「向畑」方面への運行を終えたバスが夕刻、山を下りる。谷底には沈下橋(四万十町「大道線」)

「向畑」方面への運行を終えたバスが夕刻、山を下りる。谷底には沈下橋(四万十町「大道線」)

 高岡郡四万十町の「道の駅四万十とおわ」。早春の陽光が差す駐車場に、1台のワゴン車が入ってきた。

 運転手の女性に聞けば、「大道(おおどう)線」のコミュニティーバスで間違いない。

この記事の続きをご覧になるには登録もしくはログインが必要です。

高知のニュース 四万十町 四万十川

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月