2022.03.18 19:20
日銀総裁「悪い物価上昇」に懸念 物価上昇2%到達でも緩和継続
金融政策決定会合後に記者会見する日銀の黒田総裁=18日午後、日銀本店(代表撮影)
日銀の黒田東彦総裁は18日、金融政策決定会合後に記者会見し、原油や穀物の価格高騰を受けた最近の物価上昇は「好ましくない」と述べ、景気回復を伴わない「悪い物価上昇」に懸念を示した。生鮮食品を除く消費者物価の前年比上昇率が日銀が目標とする2%に到達しても、金利を低く抑える大規模な金融緩和策を継続すると強調した。
ロシアによるウクライナ侵攻は「欧州を中心に世界経済の下押し要因となる」と指摘した上で「日本経済に悪影響を及ぼさないか状況を注視する」と警戒感を示した。
日銀は、企業の収益拡大や賃金上昇を伴って物価上昇率が2%まで緩やかに高まる姿を目指している。