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2022.03.16 08:35

高知県産どぶろく飲んでみいや!全国コンテスト2部門で最優秀 生産者間での勉強実る

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2部門の最優秀賞を含め、県勢最多受賞を喜び合う(前列右から)岡崎祝寿さん、坂本年男さん、清水美佳さん=高知市布師田の県工業技術センター

2部門の最優秀賞を含め、県勢最多受賞を喜び合う(前列右から)岡崎祝寿さん、坂本年男さん、清水美佳さん=高知市布師田の県工業技術センター

 
「榮壽(黒)」や「和」など、県濁酒研究会の会員が手掛けたどぶろく

「榮壽(黒)」や「和」など、県濁酒研究会の会員が手掛けたどぶろく

どぶろくの味や香りなどを競う全国コンテストがこのほど開催され、どぶろく工房香南(香南市)の「榮壽(えいじゅ)(黒)」が淡麗の部、農家食堂まえまき(安芸郡奈半利町)の「和(なごみ)」が濃芳醇(のうほうじゅん)の部で最優秀賞に輝いた。

 コンテストは15回目で、高知県勢の2部門独占は初。今回は2月、全国どぶろく研究大会の実行委員会がオンラインで開催し、全国21府県から淡麗42点、濃芳醇40点が出品された。

 「榮壽(黒)」は、工房代表の岡崎祝寿(いわとし)さん(85)が自ら育てた県産酒米の新品種、土佐麗(うらら)で造った一品。「清酒の口当たりを残しながら、どぶろく感を出す」ため、大吟醸酒に匹敵する50%の精米歩合で仕込み「淡麗で断トツ」と絶賛された。濃芳醇の部に出品した「榮壽(桜)」も入賞した。

 農家食堂の坂本年男さん(71)、和子さん(70)夫妻は、どぶろく造り3年半での快挙。「和」は和子さん、淡麗の部で特別賞を受けた「年(ねん)」は年男さんの名にちなんだ〝夫婦酒〟だそうで「まさか二つとも受賞するとは」と興奮気味に話し、「いまだに味が定まらんので、毎回同じにしたい」と精進を誓う。

 このほか、高岡郡中土佐町の清水園(清水美佳代表)も、淡麗の部で「粲(さん)」、濃芳醇の部で「楼古狸(ろっこり)」が優秀賞となり、県勢は過去最多の計6点が受賞。躍進を支えたのは、今回入賞した3者を含む6生産者で昨年結成した県濁酒(どぶろく)研究会での取り組みだ。

 「1人で試行錯誤するやり方は限界がある」と会長の岡崎さん。県工業技術センター(高知市)で各自のどぶろくを分析し、ノウハウを教え合って、それぞれの味を磨いてきたという。

 「みんなで勉強してきた分、今回が一番うれしい」と岡崎さん。「来年は『会員全員入賞』との意気込みで、もっとうまい酒を造りたい」と話していた。

 受賞したどぶろくは、高知市のアグリコレットなどで販売中。(横田宰成、植村慎一郎)

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