2022.03.11 13:09
追悼の場「先人の丘」完成、福島 浪江町、津波壊滅の墓地跡地に
福島県浪江町の追悼の場「先人の丘」で開かれた完成式典で、写真に納まる関係者=11日午前11時22分
東日本大震災の津波を受けた福島県浪江町請戸地区で、墓石がなぎ倒され、10年にわたって手付かずだった請戸共同墓地の跡地に、町の追悼の場「先人の丘」が完成した。「先祖が心安らかに眠れるようにしてほしい」との住民の要望を受け、町は墓石を集めて土で覆い直径40m、高さ5mの小高い丘を造った。
町によると、海岸から約600mにあった共同墓地は津波で壊滅し、遺骨が流出。町が2015年に新設した大平山霊園に一部の遺骨は移されたが、共同墓地は雑草が生い茂り、墓石が散乱したままだった。町は昨年6月から整備。敷地の一角には合葬墓を設け、工事中に見つかった遺骨を納めている。