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2022.03.08 08:35

女の子が主役!昔話伝えたい 中脇初枝さん(高知県四万十市出身)新作絵本 地域の言い伝え再構成

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中脇初枝さんが再話を手掛けた「女の子の昔話えほん」シリーズ

中脇初枝さんが再話を手掛けた「女の子の昔話えほん」シリーズ

 四万十市出身の作家、中脇初枝さんが「再話(さいわ)」を手掛けた女の子の昔話が絵本で刊行された。昔話の主人公は男性が多いことから、シリーズ化。幡多地域に伝わる「ちからもちのおかね」「おだんごころころ」など国内外の5作が楽しめる。

 中脇さんは小説の執筆とともに、言葉で伝わる昔話を文字で読む昔話に再構成する「再話」に取り組んでいる。県内でも地域に残る昔話や言い伝えの聞き取りを続けてきた。

 「女の子の昔話えほん」と名付けた今シリーズの1作目は「ちからもちのおかね」。土佐清水市岩井谷で暮らし、「岩井のおかね」として幡多地域で語り継がれてきた女性の伝承をつなぎ、一つの物語にした。

 「おだんごころころ」は四万十市西土佐地域に伝わる昔話。「おむすびころりん」の女の子版で、主人公がピンチを切り抜け、幸せに暮らす。

 女の子の昔話を発表したのは「昔話における圧倒的な男女格差をなくしたい」という思いから。

 「日本では桃太郎や浦島太郎など、男性が活躍する昔話が多い。女性の主人公が多いヨーロッパでも、シンデレラや白雪姫など、女性が受け身で耐え、最後に幸せをつかむ話ばかりなんです」

 シリーズでは、女性の若さや美しさが重視される従来の昔話ではなく、強さや行動力が語られるおかねのような主人公を選んだ。

 「地域で語り継がれてきた女の子の昔話はとても豊かで面白い。これからを生きる子どもたちに偏りなく楽しんでもらえれば」

 偕成社刊。32ページで税抜き1700円。(門田朋三)

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