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2022.02.17 10:52

代表落ちの「苦労人」五輪で輝く 半年前は警官、隣国で練習し復活

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 男子アルペン複合の金メダルと回転の銀メダルを手にするオーストリアのヨハネス・シュトロルツ=16日、延慶(共同)

 半年前は警察官として働いていた男が、五輪でまぶしく輝いた。アルペンスキー男子で、29歳のヨハネス・シュトロルツ(オーストリア)は10日のアルペン複合を制すると「あきらめては駄目だということの、いい例だと思う」としみじみ言った。16日には回転で2位。「金」「銀」2個のメダルを手にした。


 昨夏の時点では五輪に出場することさえ夢物語だった。ワールドカップ(W杯)で成績が振るわず、オーストリアの代表チームから外れた。生計を立てるために、夏には警察官の制服を着て交通整理に当たった。


 練習はドイツのナショナルチームが受け入れてくれ「ライバルなのに親切にしてくれた。重圧を感じずに、自分に集中して取り組めた」という。今年1月のW杯回転第3戦で1回目38番スタートから初優勝。苦労が報われ、初めての五輪代表の座を射止めた。


 父フーベルトも1988年カルガリー冬季五輪でアルペンの金銀を獲得した。「両親は謙虚で、つらいときでも前に進むことを教えてくれた」。父からの祝福の電話に涙をこらえきれなかった。シンデレラボーイと呼ぶには年を取り過ぎているかもしれないが、今大会のアルペンの主役の一人となった。(共同)

(c)KYODONEWS

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