2022.02.16 08:31
海に約15mの大竹立てて...奇祭「潮ばかり」豊作、豊漁占う 高知県須崎市の野見湾
海中に大竹を立てた「潮ばかり」(須崎市野見)
高知県の無形文化財で、毎年旧暦1月14日夜の干潮時に行われる。大竹が沖側に倒れると豊漁、陸側だと豊作になるとされる。
昨年同様、練り歩きは行わず、竹を垂直に持ち上げて根元を地面に打ち付ける「地搗(じつ)き」も潮ばかり公園前の1カ所にとどめた。同公園に運び込まれた長さ約15メートルの竹に地元の南小学校の児童26人が色とりどりの短冊を飾り付けた。
神事の後、午後5時前に若者ら6人が冷たい海に飛び込み、海中のくいにロープを巻いて大竹を固定。短冊の下に取り付けた「柳」と呼ばれる12本の飾りが四方八方に広がるよう整え、岸壁の住民から拍手が送られた。
17歳から毎年参加している漁業、西山学さん(41)は「コロナで縮小は残念だが、地域の伝統行事を自分たちの代でなくさないよう頑張りたい」と海中で冷えた体をたき火で温めていた。(富尾和方)