2022.02.12 08:36
王国が生んだ新エース ソフトボール 高知パシフィックウェーブ―高新スポーツ賞の顔(4)
若手の堅い守備とベテランの勝負強い打撃にも支えられ、片岡大空=後列中央=は全試合投げ切った(春野運動公園=森本敦士撮影)
全日本総合男子選手権優勝
栄冠の2週間前、チーム内に漂っていたのは悲壮感だった。
日がどっぷりと暮れた昨年10月末の春野運動公園。高知パシフィックウェーブ(PW)の選手たちは、外野で輪になって座っていた。30分前に男子日本リーグの最終戦が終わったばかり。通算7勝10敗の9位。8年ぶりの負け越しに、監督やコーチ、選手が思いをぶつけた。
「それぞれがもっとソフトと向き合わないかん」「若手が頑張らんと、いつまでもベテラン頼みじゃ強くなれん」
最後の日本一からもう4年。当時を知らない選手も増えた。このままでは負けることに慣れて、弱小チームに成り下がる。そんな危機感があった。
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