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2022.02.09 08:36

イラストレーター・原田治展「『かわいい』の発見」、90年代に大人気のオサムグッズなど550点 高知市で3/6まで

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原田治さんのこだわりが詰まった「OSAMU GOODS」(高知市の横山隆一記念まんが館)

原田治さんのこだわりが詰まった「OSAMU GOODS」(高知市の横山隆一記念まんが館)

雑誌「an・an」イラスト原画(1972年)

雑誌「an・an」イラスト原画(1972年)


 米国ポップアート風の絵で人気を集めたイラストレーター、原田治さん(1946~2016年)の仕事を紹介する企画展「原田治展『かわいい』の発見」が、高知市九反田の横山隆一記念まんが館で開かれている。カルビー「ポテトチップス」などなじみ深い広告や、オリジナルグッズなど生涯にわたる資料約550点から、原田さんの創作活動と色あせない魅力を伝える。3月6日まで(月曜休館)。

キャラクター「JACK」(C)OSAMU HARADA/KOJI HONPO

キャラクター「JACK」(C)OSAMU HARADA/KOJI HONPO

「カルビー『ポテトチップス』など マスコットキャラクター」(1976年 作:原田治)

「カルビー『ポテトチップス』など マスコットキャラクター」(1976年 作:原田治)

 原田さんは、東京で輸入食料品店を営む家に生まれた。幼い頃から絵が好きで、洋画家・川端実のアトリエに通う。多摩美術大学デザイン科卒業後に渡米し、帰国後の1970年に雑誌でデビュー。76年から発表したグッズ「OSAMU GOODS」は90年代にかけて女子学生を中心に人気を博し、近年ブームが再熱している。

 今回は原田さんが亡くなってから初めての全国巡回展。小学生時代の風景画や、憧れの米国に滞在中の絵、「an・an」「ポパイ」といった雑誌の挿絵、装丁、絵本など手掛けた仕事を一堂に展示。英会話教室の広告やミスタードーナツの景品など、印象深いイラストが並ぶ。

 カラフルなアメリカンポップの画風だけでなく、水彩風、抽象などと仕事に応じて自在に描き分けた。ロゴや素材など全ての要素に気を配った「OSAMU GOODS」や、お気に入りの海外映画、自ら設計したアトリエなどからは、その美意識と多才ぶりを垣間見られる。

 88年には「シウマイ弁当」で有名な崎陽軒のしょうゆ入れ「ひょうちゃん」の絵柄を担当。その絵を55年に初めて手掛け、ひょうちゃんと名付けたのは故横山隆一さんだったという。同館の担当者は「原田本人になじみのない世代にも幅広く楽しんでもらえると思う。漫画を仕事にしながら多彩な作品を残した隆一との共通点も感じてもらえれば」と話している。(徳澄裕子)

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