2022.02.03 08:35
国内最大級!高知新港沖に巨大ケーソン 室戸市沖でも
巨大クレーンでつり上げられ、運搬されるケーソン(高知新港)
高知新港沖の国の防波堤工事で2日、約3100トンのケーソン(潜函=せんかん)が高さ120メートルのクレーンで海底に設置された。ケーソン、クレーンとも国内最大級で、工事関係者らが緊張感ある表情で作業に臨んだ。
1988年から進める南防波堤(全長1300メートル)の整備工事の一環。現在、約千メートル分(ケーソン50基)が完成しており、2日は51基目のケーソンの設置作業を行った。
クレーンが幅14・8メートル、長さ23・3メートル、高さ17メートルの箱状のコンクリートを30分かけてつり上げると、起重機船でゆっくり沖へ。海底の土台に据え付けた。
南防波堤は国が進める浦戸湾「三重防護」の第1ライン。3日にもケーソン1基を設置する。国土交通省は2025年ごろの延伸完了を目指している。(浜田悠伽)
室津港沖に沈められるケーソン(室戸市)
室戸市沖でも防波堤整備が進んでいる。国土交通省は室津港沖で2堤目の整備に本格着手し、重さ約2700トンの巨大ケーソン1基を海底に設置した。
避難港に指定されている同港沖に国は第1防波堤(全長735メートル)、第2防波堤(同890メートル)の2基を設置する計画。第1堤はほぼ仕上がり、1月28日、未着手だった第2堤のケーソン据え付けを開始した。
幅17・7メートル、長さ24・7メートル、高さ11・5メートルのケーソンをクレーンでつり上げ、同港の作業ヤードから海上へ。中に海水や土砂を投入し海底に据え付けた。
この日は室戸中の全校生徒が作業を見学。生徒の一人は「迫力があった。防波堤ができる過程を見られていい勉強になった」と目を輝かせていた。(板垣篤志)