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2022.02.01 08:35

高知県内で保育・幼稚園休園相次ぐ…保護者困惑 オミクロン拡大、高知市では14園

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おもちゃを消毒するなど対策に力を入れる保育園職員(高知市中秦泉寺の秦中央保育園=森本敦士撮影)

おもちゃを消毒するなど対策に力を入れる保育園職員(高知市中秦泉寺の秦中央保育園=森本敦士撮影)

 新型コロナウイルスの感染急拡大で、県内でも高知市を中心に保育園や幼稚園の休園が相次いでいる。「第6波」の主流となっている変異株オミクロン株は感染力が強く、子どもの感染が多いのが特徴。高知市では1月23~29日の1週間で園児と職員計49人の感染が確認され、市内132施設の約1割に当たる14施設が休園した。子どもを預けられなくなって困っている保護者も少なくない。

 「これまで見たことのないレベルで、保育園や幼稚園の閉鎖が頻発している。毎日どこかで閉鎖になっている状況だ」。1月25日、岡﨑誠也市長は記者会見で危機感をあらわにした。

 市保育幼稚園課によると、市内の保育園、幼稚園、認定こども園などの園児・職員の感染者は1月2~8日は1人、9~15日は0
人だったが、16~22日は41人と急増。23~29日は49人に上った。30人以上が感染してクラスター(感染者集団)となった園もある。

 園で感染者が出た場合、それぞれで状況が異なるため全国的な基準は設けられていないが、同市では園内の消毒なども考慮して「3日間の休園」を目安に対応している。23~29日の1週間では、園児1663人が自宅待機になったという。

 急な休園によって、共働き世帯などは対応に追われている。同市内の団体職員の男性(35)は、長男(2)が通う保育園で複数園児の感染が分かり、29日まで休園になった。男性は24日に休暇を取得。「仕事があるので本音は預かってもらいたい。ただ、子どもがコロナになっても困るし、休園もやむを得ない」と話す。

 国は自治体に対し、保育所の「原則開所」を要請しており、同市こども未来部の山崎英隆部長は「大人がしっかり感染防止をして、子どもを守りたい」と強調。各施設も対策に神経を使っている。

 142人が通う秦中央保育園(同市中秦泉寺)は、園児が昼寝をしている間に、保育士らがおもちゃや室内を区切る柵を丁寧に清掃。昼食時も保育士は離れて食事を取る。

 今のところ園から感染は出ていないが、園児はワクチン未接種で、低年齢ではマスクの徹底も難しいのが実情。岡本直子園長は「電話が鳴るたびに、感染の知らせかとびくびくする。保育園では3密回避も難しく、感染対策が思うようにできない」と対応に苦慮する。

 県教委によると、高知市以外では、31日まで7市町村の13施設から休園(一部も含む)の報告があった。

 厚生労働省によると、全面休園となった保育所は、27日現在で37都道府県の644施設に上り、1週間前と比べて倍増。過去最多となっている。(浜崎達朗)

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